SPACE銀河 Library

作:朱鷺

看護実習の記憶

第一部  前夜

「どうしよう?大野君に相談しようかな?」とも子は、独り言をポツリとつぶやいた。明日はあの実習がある。しかも今回の順番ではとも子が患者役になる事が決まっている。それを考えただけでも憂鬱になる日々がこの数日続いている。そしてそれとともにとも子の体調までも
悪化しているのだ。

 とも子はN県のとある看護学校の学生である。現役で入学してまだ誕生日も来ていない18歳だ。そしてすぐ近くの大学の大野と半年ほど前から付き合っている。住んでいるアパートも近く、毎日のように会ってはいるがまだ関係を持つまでにはなっていない。お互いに引かれあってはいるし、その気が無いわけではないのだが、まだ18歳ということもあってもう少し先でも・・・という思いも有る。もともと「白衣の天使」を目指して入学したとも子なので、授業にもしっかり付いて行き、さまざまな実習やレポートなどもしっかりこなしているが、今回の実習ばかりは出来れば逃げ出したい気がしていた。
 明日の実習は看護学の浣腸の実習なのだ。しかも患者役。そして看護学での実習テーマは「実際に処置を受けることによって、患者の羞恥や苦痛を体験する」という事だ。つまりとも子はクラスメートの手によって、実際に浣腸をされてしまうのだ。
 その上もうひとつ困ったことが、この数日 とも子も身に起こっていた。もともとお通じが良い方ではないのに、実習に対する心理的な影響なのか、もう4日も便秘が続いているのだ。「このままじゃ・・・ほんとの患者さんになっちゃう。」下腹部が重く不快感が有る。その上明日クラスメートに浣腸されて4日分の便を出すことになったら、と考えるだけで羞恥で頬が赤らんでしまう。しかしとも子の体はそんな気持ちとうらはらに、たまったものを出そうとしてくれないのだ。
 
 今日も大野は夕方からとも子のアパートに来ていた。バイトが無い日はいつもこうして2人で一緒に夕食をとり、一緒に勉強をしたりテレビを見たりして過す。時にはお酒を飲んだりして、大野が泊まって行くこともある。そんな時には手をつないだり腕枕をしたりして眠る。時にはとも子の体に大野の手が伸びることもありが、とも子も許してもいいかなと思ったりもするが、ちょっとためらったしぐさを見せると、大野もあえて一線を越えようとはしない。
 夕食を終えてから、とも子はためらいながらも、大野に切り出した。「あのね 今 ちょっと困ってるの」「どうしたの?」「実は明日、看護実習なの・・・」「それが?  とも子、実習は得意じゃない」「それがね・・・・明日は・・・浣腸の実習なのよ・・・・しかも患者役で・・」「えっ!!実習?患者役?・・・」「うん 明日クラスメートに実際に浣腸されちゃうの」「・・・・・・・」
 大野は、思いがけない話に驚くと同時に、なにか割り切れないものを感じた。〈まだエッチもしたことが無いとも子の体が・・クラスメートの女の子の手とはいえ・・実習とはいえ おしりを押し広げられて・・・浣腸されちゃうのか!!〉「でも 実習ならしかたないことだろう」「うん まあ そうなんだけどね・・」「まだ 何かあるの?」「じつは・・・このところ・・・4日ほど便秘なの・・」「えっ・・でも明日 実際に浣腸されるんだろう? 実習じゃなくてほんとの病気みたいじゃない」「だから困るの! こんなに溜めこんでいて浣腸なんかされたら、どんなになるか心配なの!」「だったら明日までに、薬飲んで直すとかしたら・・」「それはもう昨日から飲んでるけど・・・出ないのよ!」「・・・・・」
 そんな会話の最中、大野はさっき感じた胸のモヤモヤが形になっていくのを感じた。「それならさ・・・薬も効かないなら・・・方法はあとひとつしかないんじゃない」「えっ?? それって?? 何?」「解かんないの? つまり明日の実習の予習をこれからやるんだよ!」「えっ!! 浣腸するってこと??!!」「そう。看護婦の卵なのに、自分の病気の処置方法も考えつかないなんて・・・」「だって!!こんなの病気じゃないわよ!!」「でも薬も飲んで、それでも治らないんだろう?」「それはそうだけど・・・それに浣腸なんて・・自分でしたことも無いし・・」「じゃあ 手伝ってあげるよ」「えっ!!!??? それって???・・・・」「どうしたの? ためらってるの?」「大野君が私に浣腸してくれるの?」「うん、そうだよ」「でも・・そんな・・恥ずかしい・・・」「でも、今日中に出ないと明日困るんだろう?」「それはそうだけど・・」「じゃあ、自分で自分に浣腸するかい?」「・・・・・」「それに浣腸も買って来なけりゃ無いんだろう? 自分で買いに行くかい?」
 とも子は思いがけない話の展開にためらい、羞恥で顔を染めながらも、首を横に振った。たしかに表通りの薬局に行けばすぐに手に入るだろうが、自分でそれを買いに行くのもためらわれる。それに大野の言うとおり、もう頼る道はこれしかないのも事実だ。

「じゃあ、買ってくるよ。すぐ戻ってくるからね。」 大野はそう言って、表通りに向かって行った。そして小さな紙袋を手にして、本当にすぐに帰って来た。やはり平然としているふりをしても、ためらいや羞恥や、そしてこれからの期待もあってか、いくぶん顔が赤らんでいる。手にした紙袋には青い箱が二つ入っている。「ひとつじゃ、何か敗したら困るから、ふたつ買ってきたよ」「・・・・・」「あっ これって一箱にふたつ入っているんだ!」「・・・・・」「薬局でお姉さんが出てきてね、ちょっと恥ずかしかったよ。『ご自分でお使いですか?』なんて聞かれてね。まさか『これから彼女にしてあげるんです』って言うわけにもいかないし・・・」「・・・・・」「じゃあ・・さっそくしてあげるね・・」
 大野の声もちょっとかすれがちになる。とも子はうつむいてためらいながらも、小さくうなづいた。「看護学の教科書にあるみたいに、横向きに寝てね」「じゃあ おしりを出すよ」
 とも子は手で顔を隠すようにして左側を下にして横たわっている。大野の手がそっとスカートをまくりあげ、パンティーをゆっくりと降ろしていった。淡いブルーのパンティーを太腿の半ば辺りまで降ろすと、大野は初めて見るとも子の秘部をそっと覗き込んだ。目標とする肛門は、前の秘部とほんの隣合わせにあり、とも子は気が付かないかも知れないが、明日の実習でもこんな風にクラスメートの誰かの目に晒されるのだろう。そんなことを思うと、また大野の胸に苦い感情が湧いた。「じゃあ・・・入れるよ」
 そう言って大野は、ピンク色の容器の先端を、とも子の肛門にゆっくりと差し込んでいった。「根元まで入ったからね・・・痛くなかったかい?」
 とも子は手で顔を覆ったまま、首を小さく横に振った。「痛くは無いけど、恥ずかしいわ・・・これからお薬を入れるのね?」「うん そっとゆっくり入れるからね」「あっ!!なにか流れこんでくる・・・少しづつ入ってくる!!」「もうすぐ終わるよ。30ccってほんの少しって感じだよね」「ああっ!!そうね イチジクは家庭用だからね」「はい、もうおわりだ。 抜くよ」「もうはいっちゃったの? なんだかへんなかんじ!」
「じゃあティッシュで押さえてあげるね。説明書に有るようにギリギリまで我慢するんだよ」 そう言って大野はつぶれた容器を片付けて、とも子の肛門にティッシュペーパーをあてた。「わかってますよ。私だって看護婦の卵だからね。出来るだけ我慢しなきゃいけないのは・・」
 とも子は羞恥を誤魔化すために、わざと明るくそんな事を言った。しかしスカートを捲くり上げられパンティーを降ろされ、肛門を大野に押さえられているのだ。二人の間に今まで経験したことの無い雰囲気がある。大野も大きくつばを飲み、普通に振舞おうとしている。「イチジクは家庭用って?本物はもっと大きいの?」「うん。普通200ccや300ccかな?」「明日とも子がされるのも?」「ううん。私は多分イルリガートルでされると思うから、もっと多いわ」「えっ!!それってどんなの?」「点滴みたいにスタンドから下げて、その中に石鹸水を入れるの。500ccとか1リッターとかもっと多く入れることもあるわよ」「じゃあ・・明日はそんなにされちゃうんだ!」「多分実習だから500cc位ね」「ふうん・・・・・・・・」
 どうしても話題は実習の事になってしまう。「とも子は今まで浣腸ってされたことないの?」「うん。されたこともしたこともないわよ」「じゃあ 今日のこれが初体験なんだね?」「そんな!エッチのことみたいな言い方して・・・」「だって おしりを見せちゃうんだからエッチみたいなものじゃない」「そんなこと言わないでよ!恥ずかしいわ」「初体験から2日続けて、別々の人にしてもらうんだな・・・」「やだ そんなこと言って!! 恥ずかしいって言ってるのに!!」
 大野は〈浣腸する時はあそこも見えちゃうんだよ〉と言いかけたが、とも子の表情を見て口を噤んだとも子がだんだん険しい表情になって来ている。時間はそろそろ4分を過ぎている。「ああっ!!おなかが痛くなってきた!!」「そろそろ出そうかい?」「うん・・・でも、もうちょっと我慢しないと・・・」「大丈夫?しっかり押さえていてあげるね」「ありがとう。・・・明日もこんなになるのかしら?」「今日すっきりさせれば、明日は楽になるんじゃないか?」「でも・・でそうう・・便秘でおなかが重いのとは別の感じよ」「がんばれ!!」「ああっ!!・・・・もう・・・・」「トイレにいくかい?」「えっ?? もう出そうだけど!!・・・付いてきてくれるの?」「ここで手を離すわけにはいかないだろう?」「うん。今離したら、そのまま出ちゃいそうだけど・・・」「じゃあ付いてってあげるよ」「そんな!!・・恥ずかしい・・・」「そんなこと言ってる余裕があるのかい?」
 大野はそう言いながらとも子を起き上がらせると、ゆっくりととも子の肩を抱くような姿勢で、しかし片方の手はとも子の肛門を押さえたままで、トイレに向かった。「ああっ!!もうもれそう!!イチジクでもこんなに効くのね」「しっかりしろ!!」
 大野はそのまま二人でトイレに入ると、とも子を便座に座らせ、それからゆっくりと押さえていた手を離した。
「ああっ!!・・・もう・・・だめ・・・見ないで!!」 大野の手が離れるとほぼ同時に、とも子は悲鳴のような声を上げ、そして4日分の溜まっていたものを、大野の目の前で排泄したのだった。
 大野はそっとトイレを出て、まだ排泄が続いているとも子を置いて、トイレのドアを閉めた。

 しばらくして、すっきりとした表情で出てきたとも子は、大野を見つめて言った。「ありがとう」「どういたしまして。こんな事で感謝されるのなら、いつでもしてあげるよ」「馬鹿ね・・・恥ずかしいわ」「明日もされるんだろう?」「いやっ! そんなこと言って・・・今度はあなたにもしてあげるから・・・私は看護婦の卵なんですからね」「そうだね。良い看護婦になるにはしっかり実習もしなけりゃな・・」「するほうも、されるほうもね」

 その夜 とも子は大野の腕枕で眠った。二人がその後どうなったのか?(そして残った1箱半のイチジク浣腸がどう使われたか?)は、また後日の話になる。

               第一部 了

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