SPACE銀河 Library

作:えり子

エリーの夢

    #####   エリーの夢 (前編)   #####


<その1>
 初めて、歴史小説に挑戦します。
学校では決して教えてくれない、いわば歴史の裏側と言ったところを書いてみたい
と思い、筆をとりました。
 最初に皆様へお断わりしたいことがあります。
歴史小説と言っても、実は時代考証や専門用語などはまったく検証していません。
すべて小説として、お読み下さい。
なお、これを書くに当たり、原書房の「排泄全書」という本を参考にさせて
いただきました。

 主人公はエリー・フロイデ、20才、学生です。
ほんとうは17才くらいの設定にしたかったのですが、未成年者・・・ということで、
問題になるといけないと思い、こうしました。
 時代は17**年、つまり18世紀後半、
場所はヨーロッパのある国です。
そう、時代はあのベルサイユのバラと同じ時代なのです。

 ここで、少しばかり、この時代のことをご紹介しておきます。
ヨーロッパの各国は封建体制なのです。
王様と貴族、僧侶が権力を欲しいままにしているのです。
 エリーの家も田舎の下級貴族ではありますが、いちおう特権階級に属している
のです。
でも、封建体制も傾きはじめていて、どの貴族も財政的にはそれほど裕福ではない
のが実態です。
 父はジョルジュ・フロイデ男爵と言います。
母はミレーヌ・フロイデ男爵婦人です。
父の領地では小麦やぶどうが収穫され、ワインやブランデーが特産品です。

 この国の王様はしばしば晩餐会や舞踏会を催し、また狩にも熱中して贅沢三昧の
毎日です。
 また、このことも学校の歴史の教科書にはありませんでしたが、特筆すべきは、
当時はヨーロッパ全土で浣腸が大流行していたと言うことです。
浣腸は各国で王様が率先して行っていて、各国内でも老若男女が浣腸を愛用して
います。
 例えば、フランスのルイ14世は1年に2000回以上浣腸をなさったそうです。
王妃マリーアントワネットも愛用されていたと想像されます。
 少し後の時代ですが、かのナポレオンも浣腸をしばしばしていたと言うことです。
重度の便秘で悩んでいた彼は
「浣腸をすべきかさもなくば自殺を選ぶべきか。」
という言葉を残したそうです。
こんなの、学校では習いませんでしたよね。

 浣腸は医師、薬剤師が行い、他の人はできないことになっています。
彼らはギルド(同業組合)を結成し、浣腸を施行する権利を独占しています。
また、医師や薬剤師は世襲制で、彼らの師弟は専門の学校に通っているのです。
医学校では、もっぱら浣腸の研究が行われています。
器具の開発や液の研究です。
そこで書かれる研究論文はすべて、浣腸に関するものばかりなのです。

 浣腸はもともと便秘の治療として使われていたのですが、当時はあらゆる病気に
適用されるようになっていました。
便秘はもちろん、腹痛、風邪、頭痛、発熱、婦人病、流行病などです。
医師の中には、浣腸の効能に疑問を投げる者もいましたが、ごく少数派で、
多数派のしっぺ返しを恐れて、口に出せなかったのです。

<その2>
当時の時代背景の説明の続きです。
当時、成人女性の3人に2人は便秘でしたから、浣腸を利用するのは女性が多かった
のです。
しかし、自分ではすることができず、医師と助手の2人に浣腸されるのを恥ずかしく
思って、いやに感じる女性も多かったのです。
しかし、医師達は浣腸が美容に効果絶大ということを宣伝したために、また多くの
女性が浣腸の愛用者になったのです。
 一方、男性は便秘は7人に1人の割合でしたから、愛用者は少なかったのです。
しかし、医師達は病気の予防と健康増進に浣腸は効果大と吹聴したのです。
また、コーヒー、紅茶、たばこ、アルコールなどの嗜好浣腸も考案されました。
また、悪徳医師は麻薬の浣腸も行う者も現れました。
こうして、男性にも浣腸が流行しました。

 また、体調を崩し、いったん病気をすると、医師の手によって、治るまで何度も
浣腸をされました。
また、治った後も、体力回復のために、栄養浣腸を命じられたのです。

 一般の人は医師の家に出かけて浣腸をしてもらいました。
一方、貴族の奥さんは自宅に医師を呼び、浣腸をさせたのです。
特に、夜会の前日は奥様連中の皆が競って医師を呼んだので、医師や薬剤師は
大忙しでした。

さらに、貴族の家では娘が年頃になると、少しでも有利な条件で結婚させようと、
考えて、娘をきれいにするため、娘に浣腸をすすめました。
いわば、浣腸はレディのたしなみとなっていたのです。

浣腸にはそれぞれ用途に合った液が選ばれました。
液は医師や薬剤師が各自秘密に調合をしました。
皆、顧客の評判を得るために、独自に工夫を凝らしたのです。

浣腸には大浣腸と小浣腸がありました。
大浣腸は5〜10Lを注入するもので、小浣腸は1L程度の注入量です。

<その3>
 この国の南部にあるフロイデ男爵の領地の中の館にエリーはいます。
エリー・フロイデは父、母の反対を押し切って、都にある学校に進学することにしました。
 父、母は娘を地元に置いて、花嫁修行をさせたかったのです。
そして、できるだけ早く、しかるべき相手を見つけて、結婚させることを
もくろんでいました。

 エリーはそんな父、母の考えに反発していました。
彼女は小さい頃から、丈夫で、病気もせずに、元気に育ちました。
好奇心の強い彼女はいわゆる箱入り娘と違って、屋外にも出て、
活動的な生活を好んでいました。
 そんな彼女でしたから、この地にとどまらずに、都に出て、さらに勉強を
したいと思ったのです。
 また、都に出たい別の理由は、勉強以外にも刺激が欲しかったのです。
この田舎では得ることができない何かです。
それが何かは彼女にもわからないものですが、そういうものに憧れがあったのです。

 もう1つ、外の出たい理由があったのです。
最近母が何かとうるさいのです。
マナー、服装、振る舞いに口うるさく、小言を言うのです。
 そして、年頃だから、美容のために浣腸をすすめるのです。
彼女は容貌には少しは自信をもっていて、そんなもの必要ないと拒否しています。

 そして、今日は都への旅立ちの日です。
都にあるフロイデ家の別宅から、学校に通うことになっています。
 父のジョルジュ・フロイデ男爵、母のミレーヌ・フロイデ男爵夫人が見送ります。
都へは馬車で1日の行程です。
 母のミレーヌが言います。
「元気で過ごすのよ。
困ったことがあったら、執事のオーギュストに相談なさい。
それから、都では男性に気をつけなさい。
若い女性を誘惑、軟派したいと考えている悪い男性が多いから。
もう1つ、あなたは経験ないから、はやく浣腸を経験した方がいいわよ。」
私は答えます。
「話はよくわかったわ。
でも、浣腸だけはいやよ。美容のためなら必要ないわ。」

 母はまた言います。
「美容だけじゃないの。経験しなければ困ることがあるの。」
ちょっと驚いた私は再度聞きます。
「何のため、浣腸が必要なの?」
母は言います。
「今ここでは言えないわ。いずれお話しするわ。」

 母は何かを隠しているようでしたが、私は馬車に乗り込み、父、母へお別れの
挨拶をします。
使用人のガストンが馬車を動かし、私はなつかしいわが家を後にして、都へ
向かいます。

<注>
 ここで、読者の皆様にクイズです。
このお話しはエリーが都に出て、3カ月間程度のお話しです。
この間にエリーは浣腸を何度くらい経験するでしょうか。

<その4>
 私はエリー・フロイデ 20才、学生です。
今秋から、親元を離れて、この都市で家を借りて、学校へ通っています。
 私の父はこの国の南部の下級貴族で、ジョルジュ・フロイデ男爵と言います。
私の父母は地元に私を置いておきたかったようです。
 母は私がそろそろとしごろになったので、結婚先のことを考え始めています。
そのため、私にいろいろかまい始めたのです。
礼儀のこと、服装のこと、言葉つかいのこと、男女交際のこと、・・・、
何かとうるさく、わずらわしいのです。
 そして何よりいやなのは、美容のために、私に浣腸をすすめるのです。
医師と助手の2人に、お尻の穴を見られ、器具を挿入されるなんて、絶対いやです。
そういうことと、都会への憧れが重なって、私はこの都会の学校を選んだのです。

 学校は*高等女学院と言って、2年制で、今の短大に相当するのです。
当時、この国の女性では最高の学校なのです。
しかも、貴族の子女しか入学を許されなかったのです。
 両親は私を神学科で学ばせたかったのですが、私は歴史学科を選びました。

 家はフロイデ家の別邸で、学校から近くにあります。
執事のオーギュスト、とお手伝いのマリーばあや、使用人のガストンの4人で
住んでいます。
学校へはガストンが馬車で送迎してくれています。
 田舎育ちなので、都会での生活は目新しいことが多く、大変刺激的で、楽しくも
あります。
また、友人が多くできて、お昼休みのおしゃべりが何より楽しいのです。

 昼休みになりました。
友人5人組の、クリスチーヌ、カトリーヌ、ブリジット、オリビアと私が話をしています。
 ブリジットとオリビアはどちらも、この都会の出身で、この町のこと、社交界のことに詳しいのです。
他の3人は地方の出身なのです。
そして、皆、好奇心旺盛で、おしゃべり好きなのです。

<その5>
 私の最大の楽しみは友人達とのおしゃべりです。
昼休みのひとときです。
友人のオリビアとブリジットとの会話です。
「オリビア、出た?」
「ううん、出ない。」
「ブリジットはどうなの。」
「私も出ないの。」
  私は尋ねます。
「一体、何の話なの?」
「エリーは健康そうで、順調だから、わからないよね。」
「えっ、何のこと?」
「お通じのことよ。」
「へぇ、そうなの、私、便秘したことがないから、わからなかったわ。」
「そうなの、じゃあ、エリーは浣腸も経験ないわね。」
  オリビアが言います。
「そうなのよ。私、これまで、病気したことないし、便秘もしないから、
 まだそれは経験ないの。
 でも、最近母がうるさいの。
 そろそろ美容のために、どうかって。」
 
「実はね、私達もう始めているわよ。」
 オリビアとブリジットはそろって言います。
「えっ、そうなの、私、あんなの恥ずかしくって、いや。
 それに、そんなことまでして、きれいになりたくはないわ。」
  彼女達は言います。
「あれって、初めは少しは抵抗あるわよ。
 でも、便秘が解消すると、きもちいいのよ。
おなかすっきりだし、お肌も確かに調子いいわよ。
それに、ちょっと、刺激的よ。男性2人に浣腸されちゃうなんて。」
 今まで、聞いていたクリスチーヌとカトリーヌも会話に加わります。
 クリスチーヌが言います。
「私だって、やってるわよ。
 私、ソバカスが多いでしょ。浣腸はソバカスを少なくする効果があるらしいの。
 だから、私がまんして、やってるわ。
 今は、とてもきもちよくってよ。」
  カトリーヌも言います。
「私だって、浣腸はやってるよ。
 週に3回、先生が家に来て、お母さんといっしょに受けてるの。
 あれすると、きれいになるそうよ。
 確かに、にきびはなくなちゃったの。
 始めてよかったわ。
 それに、やはりいいきもちよ。」

 友人達全員がもう浣腸を始めているのは意外でした。
私は自分だけが、置き去りにされたような気がして、ちょっと、さびしさと、
あせりのようなものを感じました。
 ブリジットはなおも、私に問います。
「エリー、あの儀式のこと、知ってるの?」

<その6>
 友人達との会話で、「あの儀式」と言う言葉が登場しました。
聞きなれない言葉です。
彼女達に教えてもらうことにします。
「ねえ、一体、あの儀式って、何のこと?」
オリビアが言います。
「お母さんから、何も聞かなかったの?」
「うん、何も。」
「じゃあ、教えてあげる。」
「私達、20才になったから、社交界にデビューしなければならないでしょ。
そのときの儀式なの。」
「何か特別のことでもするの。」
「特別という程のこともないけど、初めてだと、多分とまどうわよね。」
今度はブリジットが言います。
「そうよ、事前に経験しておくべきよ、絶対に。」
私は問います。
「何のこと、何を経験すべきなの?」
ブリジットが言います。
「浣腸の儀式よ。」
「えぇ、そんな・・・。」

<その7>
 友人達との会話で、「浣腸の儀式」と言う言葉が登場しました。
初めて聞く言葉に私は耳を疑います。
彼女達に聞きます。
「それだけではわからないわ。もっと詳しく説明して。」
  オリビアが口を開きます。
「20才になったから、私達、王様主催の舞踏会に出なければならないの。」
「うん、それは知ってるわよ。」
「そのとき、初参加の私達は王様の前で、浣腸されちゃうの。」
「ええ、何故?」
「それは昔からの儀式なの。」
「何故、そんな儀式があるの?」

  今度はブリジットが口を開きます。
「母や祖母、おばなどから聞いた話だけど・・・、
昔、魔女裁判というのがあったらしいの。
魔女の疑いをかけられた女性は拷問を受け、魔女かどうかの判定をされたの。
結局、魔女でないとわかっても、その拷問がもとで、死んじゃったの。
ある優しいお医者さんが、見るに見かねて、新しい判定方法を提案したの。
それは浣腸をして、皆と同じうんちが出たら、魔女じゃないということなの。
魔女だと、ヘビやカエル、虫をお尻の穴から出すはずだと主張したの。
それで、多くの若い女性の命が救われたわけなの。」

  私は驚いて、ブリジットへ言います。
「私達、魔女なんかじゃないわよ。」
「そう、だから、今は形式的に、私達は魔女ではありませんという意味で、
 王様の前で誓いの浣腸をされるわけなの。」
  なおも、私は言います。
「そんな古いことをして、意味ないわね。」

  今度はオリビアが言います。
「実はね、これ秘密のことだけど、王様は浣腸がとてもお好きだそうなの。
 それで、若い女性が目の前で浣腸されるのを喜ぶらしいの。
特に、気に入った子の場合は王様自らの手で、わざわざその子に浣腸を
されるらしいわよ。」
  ブリジットがまた言います。
「あの王様ね。散歩するとき、浣腸器をもって歩くらしいの。
 そして、愛馬、愛犬、愛猫にまで浣腸するらしいわよ。」

  私は本当に、びっくりしました。
「何て、Hな王様なの。」
  オリビアとブリジットはあわてて、私の口をふさぎます。
「そんなこと、人前でしゃべったら、大変なことになるわよ。
 お父さんの領地を没収されちゃうのよ。」

<その8>
 友人達から、浣腸の儀式について、話しを聞きました。
でも、とんでもない儀式だと私、憤慨しています。
その儀式も、1カ月後に迫りました。
「あぁ、1カ月後には私、王様の前で浣腸されちゃうのか。」
と、一人言が出てしまいます。
 来週は母が上京して来て、舞踏会の準備をするそうです。
まず、私のドレスを注文します。
それから、私も母と一緒に、美容浣腸を始めることにしました。

 週末のことです。
その日はたまたま13日の金曜日だったのです。
何か不吉な予感がしました。
だから、友人達とのおしゃべりもそこそこに、そそくさと学校から
家へ引き上げます。

 馬車から降りたとき、ばあやのマリーが私の顔を見て言います。
「おや、お嬢様、お顔色がよくないですよ。
ご気分でも悪いのでは?」
「ちょっと、疲れただけよ。大丈夫よ。」

 そう答えた私は急に目の前が暗くなり、意識を失ってしまいました。
気がつくと、私はベッドの上に寝ていました。
執事のオーギュストとばあやのマリーが心配そうに私を見ています。
「お嬢様、気がつかれましたか。
ひどい熱ですよ。
今、町ではスペイン風邪が流行していますから、もしかしてお嬢様もこれでは。。
名医と評判のアラン先生を呼ぼうとしたのですが、あいにく明日は宮廷で
舞踏会があるので、各地を跳びまわっておられて、お留守なんです。
まったく、困ったものです。
 宮廷で園遊会、夜会や舞踏会がある前の日は、貴族の奥さんや娘さんたちが、
美容浣腸をするため、お医者さんを一斉に館へ呼ぶものだから、皆不在になる
のです。
だから、あまり評判はよくないのですが、外国人医師のシリスキー先生を
ガストンに呼びにやらせました。」

  私は言います。
「お医者さんなんかに、かかりたくないわ。
このまま寝ていれば、大丈夫よ。」
「だめですよ。今スペイン風邪が流行しています。
 スペイン風邪では多くの死人が出ています。
もし、お嬢様に万一のことがあれば、ジョルジュ男爵様に申し訳けありません
から。」

 こうしているうちに、ガストンがフォックス・シリスキー先生とその助手の
ターンキを連れて、部屋へ入ってきました。
 助手のターンキは荷物や道具がたくさん入った大きな袋をかかえています。
フォックス先生はやせて、きつねのような目をした陰険な雰囲気の先生です。
逆に、助手のターンキは小柄で太っていて、たぬきのような目をしています。

 フォックス先生は私を見るなり、言いました。
「ほう、患者さんは若くて、きれいなお嬢さんですね。」
  そう言って、顔をにやりとさせました。
 何だかとてもきもち悪い印象でした。
  そして、ばあやのマリーに命じます。
「お湯を2L沸かして、下さい。
 そして、それを冷やして、40度くらいにして、もってきて下さい。」

<その9>
私、エリーは学校から帰ると、発熱して倒れてしまったのです。
フォックス・シリスキー先生という医師がやってきて、私は診察を受けています。

  フォックス医師は言います。
「お嬢さん、今から診察をさせていただきます。」
私、医師の診察はもの心ついてから初めてのことなので、胸がどきどきします。
「お熱を拝見します。」
そう言って、私の額に手を当てます。
「これはひどい。脈を拝見。」
と言って、私の手首に触れます。
「脈はしっかりされています。のどを見ます。お口を開けて下さい。」
私は口を開けさせられます。
「のどが真っ赤にはれています。スペイン風邪にかかっておられます。」
執事のオーギュストが心配そうに言います。
「大丈夫でしょうか、もしお嬢様に何かあったら、私の責任ですから。」

  フォックス先生は答えます。
「心配の必要はありません。
特効薬を浣腸すれば、すぐに治りますから。」
ばあやのマリーと下男のガストンがお湯を壷に入れてもってきました。
フォックス先生が宣告します。
「今から早速浣腸の準備をします。」
それを聞き、私は反発します。
「浣腸なんか絶対いやよ、やめてよ。」
フォックス先生はにやにやしながら言います。
「若い女性は初めは浣腸を嫌うのです。
そのうちに、浣腸が大好きになりますよ。」
助手のターンキが、ベッドの上に、シーツをかけます。
それは綿布にゴム引きをしたものです。
フォックス先生が私に言います。
「お嬢さん、ベッドに上がって下さい。」

<その10>
  私はベッドに上がるのを拒否します。
「お嬢様、先生の言いつけに従わないといけませんよ。」
執事のオーギュストが言います。
私は必死に抵抗します。
フォックス先生が言います。
「オーギュストさん、お嬢様をベッドにうつぶせにして、体を押さえて下さい。
マリーさん、下着を脱がせて、下半身を裸にして下さい。」
私はなおも抵抗します。
「そんなことしたら、父に言いつけるから。」
その言葉は何の効果もありませんでした。
いつもは、切り札のように、すごく威力を発揮するのですが・・・。
オーギュスト、ガストン、マリーの3人が協力したので、
私はあっという間に、下半身裸の状態にされ、ベッドにうつぶせにされました。
そして足をオーギュストが、腕ををマリーが押さえています。
むき出しのお尻が空気に触れて、冷たく感じます。

 もう私は観念するしかありません。
ターンキが薬の準備をしています。
壺のお湯に、何やらお薬を溶かしました。
そして、かき混ぜます。
それから、綿をオリーブ油で濡らします。
「先生、準備ができましたぜ。」
ターンキがかん高い声で言います。

  すると、フォックス先生が冷たく言います。
「お嬢さん、これから浣腸を始めます。気楽にして、体の力を抜いて下さい。」
その宣告を聞き、私は涙があふれてきました。
皆から力ずくで、ベッドに倒され、お尻を露出され、強引に浣腸をされちゃうの
です。
先生は浣腸器を手にします。
先生はそれを、私の目の前にちらつかせます。
それはしんちゅう製の大きな浣腸器でした。
ラヴマンと呼ばれているものです。
1Lもある大きなもので、鈍い金色に光っています。
先端部はすぼまっていますが、それでも1cmくらいの太さがあります。
こんなものがお尻に入るなんて、今は恥ずかしさより、恐怖感が私を支配します。

  先生は目を細め、なまりなある言葉で言いました。
「これを使います。おなかが少し痛くなりますが、ちょっとだけの辛抱ですよ。
 薬でおなかを洗って、風邪のばい菌を体外に追い出すのです。
便が出ると、すっきりして、きもちよくなります。
熱も下がります。
お嬢さんはきっと、浣腸のファンになりますぞ。」
「いや、そんなものいや。」
あくまで、私はそれを拒みます。

 先生は私の目の前で、その先端を樽に突っ込みます。
そして、ピストンを引きます。
液が音もなく、吸い込まれたようです。
先生は先端にオリーブ油で濡らします。
私の体にまもなくあれが注ぎこまれると思うと、やるせなくなります。
情けなく、体が振るえ、涙がまたあふれてくるのです。
先生は私の背後に移動ます。

<その11>
 私は浣腸は初めての経験なので、恥ずかしくてたまりません。
先生がまた、言います。
「お嬢さん、この姿勢ではできませんよ。
腰を起こして、お尻を上げて下さい。
いやでしたら、われわれが、そうさせますが。」
私はもう観念しました。
一刻も早く、このいやな時間が過ぎれば・・・というきもちに変わっていました。
しぶしぶ腰を浮かせて、4つんばいの姿勢になります。
また、先生が大きな声で叫びます。
「だめです。もっとお尻を高く、そして後ろに突き出すように。」
だまって、従います。
とてつもなく恥ずかしい姿勢です。

 先生、ターンキ、執事のオーギュストの3人が私の背後で見ているのです。
彼らの目は私の体の1点に集中しているはずです。
また、先生が叫びます。
「ターンキ、さあ、肛門を開くんだ。」
先生に言われた通りに、助手のターンキは両手で私のお尻に手をそえ、
目いっぱい、私のお尻の穴を開きます。
お尻の穴に冷たい空気が触れて、す〜す〜とします。
私は体の内側まで、3人に見られると思うと、いっそう恥ずかしさがつのります。
もう、涙が止まりません。

 先生は私のお尻の穴にオリーブ油を塗ります。
冷たく、ぞくっとします。
「あっ、あっ。」
声が漏れます。

 次の瞬間、
お尻から何かがぐっと侵入してきました。
その侵入者は荒々しく、乱暴でした。
「痛いわっ。」
思わず私は叫びます。
私の言葉を無視して、先生は次の動作に移ります。
「入れますぞ。」
こう先生が言うやいなや、ピストンを押し下げます。
お尻の穴から今度はあたたかいものが、勢いよく入ってきます。
「うぅ、うぅ。」
また声が出ます。
きもち悪いような、きもちいいような不思議な感覚です。
しばらくすると、おなかに違和感を感じます。
それがすぐに圧迫感に変わります。
浣腸器が抜かれました。

 圧迫感はそのままに、今度はおなかが急に痛くなり、うんちを出したい
感覚に襲われます。
先生が言います。
「すぐに、もう1回浣腸します。1L追加します。」

<注>
 エリーはついに、浣腸を経験しました。
回数累計 1

<その12>
私はフォックス先生から1Lの液をお尻から注入されました。
そして、続いてもう1Lが注入されようとしています。

  私はおなかが急に苦しくなりました。
「あ〜ん、苦しい、おなかが苦しくって、たまらない。
おトイレに行かせてぇ〜。」
私はがまんできずに、必死で先生に訴えます。
先生はにやにやしながら、目を細くして、言います。
「おやおや、浣腸が初めてだから、1Lでもこのざまだ。しようがありませんね。
ターンキ、おまるの準備をしなさい。」
助手のターンキはたるでできたおまるをベッドへ上げます。

  私は驚いて、言います。
「えぇ、ベッドの上でするんですか。
おトイレへ行かせて下さい。」
先生は意地悪そうな口調で言います。
「その熱では無理ですぞ。
ここでなさい。
浣腸をしたのですから、排便するのは、恥ずかしくなんかありませんぞ。」

  こういうやりとりの間に、もう私のおなかは限界を超えました。
もう誰に見られていようと、かまうわけには行きません。
「あぁ、もうだめぇ。」
私はたるのおまるの中に、おなかのものをすべて出してしまいました。

   ばやのマリーが声をかけてくれます。
「お嬢さん、頑張りましたね。」
そう言って、ばあやはまず香水をおまるへふりかけます。
ラベンダーの強い香りがいやな臭いを消してくれます。
「あぁ、よかった。」
と内心ちょっと安心します。
せめて臭いだけでも、消されて、よかったです。
またばあやが
「お尻をお拭きしましょう。」
こう言って私のお尻の始末をしてくれます。
「ばあやでよかった、もしこれが先生だったら・・・。」
と少し、落ち着きます。
マリーばあやは続いて窓を開いて、空気を入れます。
その後でターンキがおまるにふたをして、室外へ運び出します。

  私は苦しみから開放され、ほっとしましたが、また恥ずかしさも
 頭をもたげてきます。
浣腸の初体験はみじめでした。
でも、ほっとしたのは束の間だったのです。

<その13>
エリーは1Lの浣腸を終えて、いちおう落ち着きました。
しかし、それは束の間のことでした。

  フォックス先生はまた微笑をしながら言います。
「お嬢さん、スペイン風邪はたちが悪いので、1Lの浣腸ではよくなりませんぞ。
もう1L追加する必要があります。2Lでないと、効かないのです。」
それを聞き、私はあぜんとしました。
あの苦しみ、恥ずかしさをまた、再び味わなければならないのです。
気が遠くなりそうです。
「今度は手をわずらわせないで下っさい。」
フォックス先生はまた、陰険な表情で、なまりながら言います。
医師の命令は絶対です。
患者の立場では逆らえないのです。

  私はしかたなしに、ベッドで4つんばいの姿勢をとります。
ターンキが私のお尻の穴を両手でいっぱいに広げます。
その状態で、先生がまたオリーブ油をゆっくり塗ります。
恥ずかしさときもち悪さで、死んでしまいそうです。
先生の手によって、再び浣腸器が挿入されます。
先端は太く、私のお尻の穴を押し広げて侵入してくるので、痛く、2度目でも、
いやなきもちです。

 お尻にあたたかい感触をまた感じます。
おなかがまた、圧迫され、苦しくなります。
浣腸器が抜かれます。
「ターンキ、またおまるを入れなさい。」
先生は命じます。
また、ベッドにおまるが乗せられます。
「お嬢さん、すぐに出さずに、できるだけがまんして下さい。
そうしないと、薬が効きませんよ。」
先生は冷たく言います。

   このお薬はおなかが猛烈に痛くなるので、私、がまんができないのです。
「もうだめです。」
そう言って、再びおまるに排出しました。
今度は液体のみが排出されました。

   先生はお尻を拭きながら言います。
「今度はきもちよかったでしょう。」
私は答えます。
「とんでもありません。おなかが痛くて、最低の気分です。」
先生は付け加えます。
「いずれ、きもちよくなるのです。
熱が下がるまで、ベッドで寝るように。
熱がある間は何も飲んだり、食べたりしないように。
いいですか。
すぐに薬が効いて、熱は下がります。
お大事に。」
そう言い残して、先生とターンキはお道具の入った荷物袋をもって
帰って行きました。

<注>
エリーは延べ2回経験しました。

<その14>
 私は2Lも浣腸されたのに、その晩、熱が下がりませんでした。
フォックス医師から指示されたため、食べものも水もとることができません。
執事のオーギュストにせめて水を下さいとお願いするのですが、聞き入れて
くれません。
マリーばあやにも依頼しましたが、やはりだめでした。
 高熱にうかされて、私は夢を見ました。
 
 私は真夜中に深い森の中に、たった一人でいます。
暗黒の森です。
月あかりで、わずかに周りがぼんやり見えます。
不安と恐怖におののいています。
 暗闇の中に、光るものがあります。
数がどんどん増えています。
20個ほどあり、それが動いています。
細く光るものと、丸く光るものがあります。
それがだんだん近づいてきます。

 きつねとたぬきです。
5匹づついます。
私は10匹の動物に取り囲まれて、身動きがまったくできません。
どの動物も手に何かをもっています。
鈍く光るものです。
あっ、それは浣腸器でした。
 リーダーらしききつねが近づいてきて、言います。
「お嬢さん、静かにして、われわれに指示に従えば、食べたり、傷つけたりしない ぞ。」
私はふるえながら言います。
「どうか、私になにもしないで下さい。
 私の体に触れないで下さい。」
きつねが言います。
「お嬢さんはとてもきれいさ。
 だから、もっと美しくしてあげたいのさ。
 俺達仲間で、浣腸をしてあげるのさ。」
私はびっくりしました。
あの苦しい浣腸をまたされようとしているのです。

<その15>
 きつね5匹とたぬき5匹から、私は浣腸をされようとしているのです。
きつねのリーダーが言います。
「この草の上で、四つんばいになるんだぞ。」
怖くてたまらない私は、言われた通りに従います。
そのきつねは私の下着を下げます。
お尻が外気に触れて、冷たく感じます。

 きつねはとがった鼻を私のお尻に近づけてきます。
「うん、いい香りだ。確かに人間の臭いだ。」
 何てHなきつねでしょう。
眼でお尻の穴を見られただけではなく、臭いまでかがれちゃったのです。
私は恥ずかしくてたまりません。

 きつねのリーダーが目を細めながら言います。
「さあ、お嬢さん、浣腸するぞ。」
そう言って、私のお尻の穴に浣腸器を突き立てます。
「痛い。」
思わず私は叫びます。
きつねはすぐにピストンを押したようです。
お尻から冷たい液が入ってきました。
おなかが凍るように冷たく、きもち悪くて、たまりません。
浣腸器が抜かれます。
 2匹目のきつねが来ました。
同じように、私は浣腸されてしまいました。

 次々に5回も浣腸された私はおなかが苦しくなってきました。
「お願い、おトイレに行かせて。」
リーダーのきつねが言います。
「だめだぞ、早く出したら、効果がないんだぞ。
 今度はたぬきさんの番だぞ。」
 おトイレに行くことを許されない私に、今度はたぬきが浣腸を始めました。
そして、5匹めのたぬきの浣腸を受け入れた私のおなかは破裂寸前です。
「もういいでしょ。お願いですから、おトイレに行かせて下さい。」

 リーダーきつねが言います。
「じゃあ、いいだろう。
 ちゃんと出たか確認させてもらうから、ここで出すんだぞ。」
私は反発します。
 「えぇ、そんなことは恥ずかしくて、できません。
 私は動物じゃなくて、人間ですよ。」
リーダーが言います。
「人間が何だ。われわれと同じ動物じゃないか。ここでやれよ。
 浣腸したのだから、排便するのは当たり前さ。」
恥ずかしい私はひたすらうんちをがまんします。
でも、もう限界です。

 そのときです。
何か音が聞こえました。

<注>
 今回一気に10回、延べ12回経験。(夢の中の浣腸もカウントします。)

<その16>
きつねとたぬきに10回も浣腸された私、エリーのおなかは、はり裂けんばかりです。

 そのとき、何か音が聞こえました。
馬の音です。
それは次第に大きくなり、私の前に、何と、白馬に乗った騎士が現れたでは
ありませんか。
 騎士の姿を見たきつねとたぬき達は浣腸器を捨てて、一斉に森の中に
逃げ帰りました。

 私は苦痛に顔をゆがめながら、言います。
「どなたか存知ませんが、危ないところを助けていただいて、ありがとうござい
 ました」
  騎士は言います。
「お嬢さん、あいつらに浣腸されちゃったんですね。
 それはさぞ苦しいでしょう。
 あちらに大きな杉の木があります。
 あの木陰で、うんちをなさるといいでしょう。
 私は離れて、向こうにおりますから。」
 
 ありがたい言葉に私は従うことにしました。
その木のところにかけ寄った私は木陰で用足しをしました。
終わると、私はおなかが急に楽になりました。
となりにあるいちじくの木の葉で、私はお尻を拭きます。
小さな泉の水で手を洗います。

 私は落ち着いたので、騎士がいるところに歩いて行きます。
「ありがとうございました。
 おかげで、楽になりました。」
 騎士は仮面を取ります。
そこからはやさしい目をした若い男性の顔が現れました。
ブロンドの髪と青い目が印象的です。
とびっきりハンサムというわけではありませんが、知的で清潔な
イメージです。

  私は尋ねます。
「私はエリー・フロイデです。
 どうかあなたのお名前を教えて下さい。」
  騎士は答えます。
「名前を名乗るほどの者ではありませんが、ピエールと言います。」
「助けていただいて、ありがとうございます。」
  私がお礼を言うとすぐに、騎士は静かに去って行きました。

<その17>
 私、エリーはきつねとたぬきに浣腸され、苦しめられていました。
そのとき、白馬に乗ったピエールという騎士に助けられたのです。

「うわーひどい熱。」
私の目の前にマリーばあやが現れました。
「お嬢さん、目が覚めましたか。1晩中、うなされておいででしたよ。」
執事のオーギュストも心配そうな表情でやってきました。
「昨日の医師はやぶ医者だという評判です。
 名医という評判のアラン先生をすぐに呼びましょう。」
私は返事をする元気もありません。

 しばらくすると、執事のオーギュストがアラン先生を連れて、部屋へ入って
きました。
ちょっと、遅れて、助手も来ました。
その助手を見て、私は驚きました。

 あの白馬の騎士ピエールにそっくりなんです。
先生は言います。
「お嬢さん、初めまして。医師のアラン・クリスタです。
 こちらは助手で、息子のピエールです。
今、昼間は医学校に通って、夜間は私の助手を勤めています。」
 その名前にも驚きました。
何とあの夢の中の騎士と偶然同じなのです。

  オーギュストが言います。
「お嬢様はエリー様で、ジョルジュ・フロイデ男爵のご令嬢です。
 昨日の夕方から、高熱を出されています。
 アラン先生がお留守だったので、フォックス・シリスキー先生に診ていただいた のです。
 先生は浣腸2Lをされて、すぐ熱は下がると言われたのです。
 そして、何も飲んだり、食べたりしないようにとのことでした。」

 アラン先生は言います。
「それでは、お嬢さん、体を診察させてください。」
 こう言って、先生は私ののど、むね、おなか、脈などを調べました。
「これは、単なる風邪ですから心配は不要です。
 熱さましを処方しましょう。」
 私は不安げに聞きます。
「それは浣腸でしょうか。」
 先生は答えます。
「確かにそうですが、2Lもしませんよ。
 ご安心下さい。
 熱があるのに、2Lも浣腸するなんて、ひどいですね。
 それに、食事も水もとらせないなんて。
 どちらもかまいませんよ。
 ただし、食欲はないでしょうから、後で栄養浣腸をしてあげます。」

<その18>
 私エリーは熱が下がらずに、名医アラン先生の診察を受けました。
そしてまた、浣腸をされることになりました。
助手のピエールがいるので、私は名医の言う通りに従います。

 アラン先生は金髪と銀髪の交じった豊かな髪、青い澄んだ目、知的で
穏やかな風貌で、素敵なナイスミドルの先生です。
この先生なら、すべてをお任せしても安心という雰囲気をおもちです。

 ピエールが浣腸の準備をしています。
見れば見るほど白馬の騎士に似ています。
ピエールは私がじろじろ見るので、ちょっとけげんな顔をしました。
しかし、すぐに、まじめで、さわやかな顔に戻り、仕事を続けます。
よかった。

 浣腸器は小さなもので、ガラス製のかわいいものでした。
それはラブマンと呼ばれているものでした。
浣腸器が小さいので、一安心です。
 準備ができたようです。

 医師が言います。
「風邪のお薬の前に、排便浣腸をいたします。
 これは食塩水にひまし油とタバスコを少々混ぜたもので、100CCを注入
 します。
 ベッドで、体を横にして下さい。
 そうです、それで、よいです。
 下着を取らせていただきます。
 お尻の穴にオリーブ油を塗ります。
 おなかの力を抜いて下さい。
 入れます。
 入りました。
 おなかが少し痛くなるかも知れませんが、ちょっと我慢して下さいね。」

 浣腸はあっけない程すぐに終わりました。
 ピエールが床の上につぼの便器を準備して、その周りをカーテンで被いました。
これなら、安心です。
 おなかが少し痛くなったので、私はベッドから降りて、便器にすわります。
落ち着いて、少しうんちをしました。
マリーがお尻を拭いてくれました。

 私は先生に言います。
「今度の浣腸は苦しくありませんでしたよ。」
 先生は言います。
「そうですか、それでは今度はもう1度、お薬の浣腸をさせていただきます。
 これは東洋から来たお薬でカッコントウというものです。
 風邪の特効薬です。やはり100CCです。」
 そう言って、また私はアラン先生にやさしく浣腸をしていただきました。
今度は、お薬はおなかに入れたままベッドでやすむのです。

<浣腸カウンタ>
  延べ14回になりました。

<その19>
 私、エリーは名医アラン先生に、風邪のお薬を浣腸していただきました。
まもなく熱が下がり始めました。
気分がよくなったので、私はお水を少し飲んで、また眠りました。

 しばらくすると、私はほほを軽くたたかれ、目が覚めました。
目が覚めると、目の前にピエールがいるではありませんか。
私は夢かと疑いましたが夢ではありません。
あれから3時間ほど眠ったようです。
 ピエールは言います。
「ちょっと、お嬢さんに嫌われることをするために来ました。」
私はもう覚悟ができています。
それに、アラン先生と思ったら、ピエールが来てくれたのです。
意外でした。
 私は聞きます。
「アラン先生はどうなさったの。」
ピエールが言います。
「急病人ができたので、そちらを診察しています。
 お熱は下がったようですね。
 ご気分はいかがですか。」
 
  私は言います。
 はい、おかげで、とても気分がいいです。」
ピエールが再び言います。
「栄養の浣腸をさせていただけますか。」
私は「はい」と言って、うなずきます。
まさか、ピエールから浣腸を受けるなんて、まだ夢の続きのようです。
でも、夢ではありません。
耳に爪を立ててみましたが、確かに痛いです。
 
 ピエールは準備をしています。
やはり、ラブマンと言う小さなガラス製の浣腸器を使うのです。
 ピエールが言います。
「エリーお嬢さん、準備ができましたよ。
 これは栄養浣腸です。
 成分は豚骨スープがベースで、それに、牛乳、卵黄、はちみつ、牡蛎エキス、
 しじみエキス、うなぎパウダーを加えたものです。」
  ピエールはていねいに説明をしてくれます。
 
 私はまた、ベッドで横になります。
ピエールに浣腸されるなんて、夢のようで、まだ信じられません。
でも、現実なので、少し恥ずかしさも感じます。
 ピエールが下着を下げます。
そして、お尻の穴にオリーブ油を塗られます。
私はピエールのなすがままに、身を任せます。
 ピエールは私のお尻の穴を静かに、かつ優しく開きます。
恥ずかしくも、うれしい瞬間です。
そして、ゆっくり、私のお尻に浣腸器を挿入します。
 まったく、痛みは感じません。
むしろ、きもちよく感じます。
おもむろに、あたたかい液が注がれました。
これもきもちいいです。
「うぅ。」
と声が漏れてしまいました。
 注入はすぐに終わりました。
もの足らないくらいです。
 ピエールは言います。
「これは、栄養剤ですから、お尻から出さないで下さい。
 これで、もう大丈夫ですよ。もう1日ベッドで休んで下さいね。
 水と食事は十分おとり下さい。」
 そう言って、帰る仕草をします。
  
 私はピエールに声をかけます。
「ありがとう。それから、私、元気になったら、お宅にお礼にうかがって
 いいかしら。」
 ピエールは言います。
「もちろんいいですとも、今度の金曜日は僕の誕生日です。
 家族からお祝いをしてもらうので、そのときにどうぞ。」
 私はそれを聞き、とてもうれしく思いました。
「ありがとう。是非うかがうわ。」

 ピエールは帰って行きました。
私はベッドに横になって、しばし、ピエールからしていただいた浣腸の余韻に
ひたっていました。
 きもちよかった。
しあわせでした。
ピエールに浣腸をしてもらえたなんて、まだ信じがたいことです。
これまで受けた浣腸の中で、はじめてきもちよく感じました。

<浣腸カウンタ>
延べ15回になりました。
 
 
<その20>
 エリーは病気も治って、すっかり元通りに元気になりました。
今日は、ピエールの誕生日です。
彼のお宅のパーティに招かれたのです。
ピエールの家では、家族全員がエリーを暖かく、迎えてくれました。
ピエールの家は代々続く医師の家系なのです。
家族はピエール、ピエールの父アラン先生、そして祖父のジャン先生、彼も
医者なのです。
それからピエールの母です。

 楽しいお食事の後、居間で皆さんとお茶を飲みながら、歓談します。
ピエールが言います。
「僕は祖父を尊敬しています。
 祖父は多くの女性の命を救ったのです。」
私は問います。
「そのお話は興味があります。
 もっと詳しくお話して下さい。」

  祖父のジャン先生が話を始めます。
「わしの若い頃は魔女裁判が盛んだった。
 魔女の疑いをかけられた女性は裁判所で、魔女かどうかのテストをされた。
 それは、ひどいもので、水に投げ込んで、浮いたら魔女だとか、熱湯に入れて,
 やけどしなかったら魔女だとか言うものだった。
 魔女でないと判定されても、溺死したり、火傷で死んだり、この裁判では
 ほとんどの罪もない女性が死んだんじゃ。
  それを見かねて、わしが裁判所の立会い人になったとき、ある提案をした。
 裁判にかけられた女性に、浣腸をして、もしヘビやカエルが排出されたら魔女、
 ふつうのうんちが出たら人間というものじゃ。
 これが認められて、それからはこの方法で魔女の判定が行われるようになった。
 すべての女性が体を傷つけることなく、魔女裁判で無罪となった。
 そのうち、魔女裁判も行われなくなった。
 以上じゃ。」
 
 私はそのお話を聞いて、感激しました。
アラン先生は多くの無実の女性の命を救ったのです。
魔女裁判は失恋した男性などが、はらいせに彼女は魔女だなどと訴えたと聞きます。
また、美女に対する嫉妬や、やっかみの事例も多くあったようです。
多くの美女達の命が浣腸により救われたというとてもいい話でした。
 
 <浣腸カウンタ>
 変動なし。15回のまま。
 
<その21>
 ピエールの家に招待されています。
私は父の領地の名産であるワインをお土産に持参しました。
皆さん喜んで飲んでいただいています。
そして、話しがはずみます。

 ピエールはさらに言います。
私は父のアランも尊敬しています。
ピエールは話を続けます。
「父は医学の研究に没頭してきました。
 浣腸は本来便秘の治療をするものでした。
 父は研究して、浣腸を風邪や他の病気に応用しました。
 薬剤をいろいろ研究したのです。
 それから、栄養浣腸も考案したのです。
 豚骨スープの浣腸を考案したのも父でした。」
  私はまた、驚かされました。
 また、それにより、多くの人が救われたのですね。
 
 それから私はピエールの部屋に移動して、彼の部屋でお話を聞きました。
 部屋には彼の医学校の時間割が貼られていました。
 1時限 生理学 浣腸施術前後の人体の反応について
 2時限 解剖学 直腸および肛門の構造について
 3時限 内科学 浣腸の施行法および効能について
 4時限 薬学 浣腸液の種類について
 5時限 実習 便秘女性の治療実習
 
 すごいです。
 まさに浣腸一色です。
 
 それを見て私は驚きました。
 彼は補足します。
 「僕は今の医学の傾向に疑問を持っているんだ。
  すべての病気を浣腸で治療しようとしている。
  病気によっては、ほかによい治療法があるんだ。
  僕はそういう研究を続けたいんだ。」
  彼のまじめさ、ひたむきさに私は惹かれました。

<その22>
 母のミレーヌが田舎から上京してきました。
私の様子を見るためと、近々行われる王様主催の舞踏会の準備のためです。

  母と私は会話を交わします。
「学校はまじめに通っているの。」
「うん、お友達もできて、楽しいよ。」
「学校は女の子ばかりだけど、学校から出たら男性に注意するのよ。
 都会は誘惑が多いから。」
「大丈夫よ。学校から家へは使用人のガストンが送迎してくれてるから。
 寄り道も全然していないし。」
「あなたはこれから、社交界にデビューする身よ。
 その前に虫がついて、傷物になったら、大変ですから。
 このことを自覚するのよ。」
「わかってるわよ。」
「最近、体調を崩したらしいけど、もう大丈夫なの。」
「うん、もうすっかり治ったわ。」
「浣腸をしていただいたらしいわね。よかったこと。」
「・・・・・」

「近々、王様主催の舞踏会があるの。
 あなたはそこで、社交界にデビューするのよ。」
「うん、聞いてるわよ。」
「それに備えて、いろいろ準備があるのよ。」
「準備って。」
「午前中はあなたのドレスの採寸に、婦人服職人が来るの。
 色と生地のサンプルももって来るから、好きなものを選ぶのよ。」
「私、ブルーがいいな。」
「午後は、はじめに美容師がくるわ。
 私と一緒に髪をカットしてもらうのよ。
 それが終わったら、アラン先生を予約しているの。
 お肌とおなかを整えるために、浣腸をしてもらうの。
 私と一緒に受けるのよ。
 今回は大浣腸よ。
 少し、時間がかかるけど、がまんしてね。」

 私は浣腸と聞いて、驚きました。
でも、アラン先生が来ると言うので、母の言葉に従います。
と言うのも、ピエールにまた会えるかも知れないからです。

<その23>
 近々行われる国王主催の舞踏会に備えて、母と私は準備を進めます。
午前はドレスの採寸がありました。
私は希望していた通り、青色のドレスを着ることに決めました。
 午後は母と一緒に髪のカットをしてもらいました。
それが終わると、アラン先生がピエールと一緒にやって来ました。
ピエールに会えて、私はうれしかったのです。
お互い、笑みを浮かべながら、会釈します。
私は胸がときめくのを感じます。

  アラン先生は言います。
「今日はおなかをきれいにするには大浣腸をさせていただきます。
お一人10Lを入れますので、時間がかかりますが、よろしいですか。」
  母が答えます。
「かまいませんとも。私と娘の2人ですが、よろしくお願いいたします。」
「承知いたしました。」

 早速、先生とピエールは浣腸の準備に取りかかりました。
ばあやのマリーにお湯と水を準備させます。
2つのベッドの下にはおまるが1個ずつ置かれます。
そして、各ベッドの脇にスタンドを1セットずつ立てます。
それの上部に袋をつるします。
この袋は豚の膀胱で作った袋です。
イルリガートルという装置です。
 袋からゴムのチューブが伸びています。
チューブは途中にコックがついていて、そこからチューブが2本に分岐しています。
1本のチューブの先端には穴のあいた嘴管がくっいています。
もう1本のチューブはおまるに通じています。

 それぞれのベッドの上に、ゴム引の綿布を敷きます。
イルリガートルに1Lのお湯が入れられました。
袋は大きく膨らんでいます。
あのお湯が全部私達のおなかに入ると思うと怖いような気がします。
しかし、アラン先生とピエールにすべてお任せするしかありません。
 胸がドキドキしてきました。
でも、それはすべてが恐怖というわけでもありません。
少しばかり期待のようなものもあるのに気付きました。

 どうやら準備ができたようです。

<浣腸カウンタ>
 まだ15回のままです。
しかし、もうすぐ動きがありそうです。

<その24>
 私、エリーと母のミレーヌは国王主催の舞踏会に備えて、アラン先生から
浣腸を受けます。
今回は大浣腸というもので、何と10Lも入るのです。

 浣腸の準備が整いました。
先生が説明をします。
「大浣腸の前にまず排便浣腸をさせていただきます。
ベッドで横になって、下さいますか。」

 言われた通り、母と私はそれぞれベッドの上で横になります。
母のベッドにはアラン先生が、私のベッドにはピエールがつきます。
私はちょっと緊張しますが、ピエールにすべてをまかせます。
ピエールが浣腸をしてくれるなんて、恥ずかしくも、うれしいです。
私からは、母とアラン先生のしぐさがよく見えます。

 母と私の浣腸が同時に並行して進みます。
浣腸器は小型のラブマンです。
下着がとられます。
母の白いお尻が見えます。
 母のお尻の穴が開かれます。
同時に私のお尻の穴も空気に触れます。
ピエールにお尻の穴を見られるのはやはり恥ずかしいです。
でも、ぐっと耐えます。 
 母のお尻の穴にオリーブ油が塗られます。
私のお尻の穴もそうされます。

 母のお尻に浣腸器が挿入されます。
母は「あっ。」と声を出します。
同時に私のお尻の穴に違和感を感じます。
思わず、私は「うっ。」と声が出ます。
 母の浣腸器のピストンが押されます。
母は「あっ、あっ。」と声を出します。
同時に私のおなかに、あたたかい液の侵入が感じられます。
私は「うっ、ぅっ。」と声が出ます。
注入はすぐに終わりました。
母と私の浣腸器が同時に抜かれます。

 2人ともしばらくがまんします。
おなかが苦しくなります。
 母がベッドから降りておまるへすわります。
私もそうします。
母と私はまるで、示し合わせたかのように、向かい合って、
おまるにすわります。
母の顔がゆがみます。
そして、母と私は同時に排出します。
ばあやのマリーが香水をまき、窓を開きます。
そして、マリーはまず母のお尻を、次に私のお尻を拭きます。
おまるが片付けられます。

<浣腸カウンタ>
 動きがありました。
16回になりました。

<その25>
 母と私はまず、排便浣腸を受けました。
次は大浣腸を受けるのです。
アラン先生が説明します。
「排便浣腸が終わったので、今度は大浣腸です。
浣腸液はお湯にハーブのペパーミントとカモミールを溶かして使います。
この器具はピエールが考案したもので、ベッドでおやすみになったまま、浣腸を
受けることができます。
まず,1Lを注入ます。
そして、排出します。
これを合計10回繰り返します。
ご気分が悪ければ、途中でもかまいませんので、そうおっしゃって下さい。」

母と私は再び、ベッドに横になります。
やはり、母にはアラン先生が、私にはピエールがつきます。
また、ピエールにやさしく浣腸をしてもらえるのです。
何だか私は得をしたような幸せな気分になります。

 豚のぼうこうで作った袋状のイルリガートルがスタンドにつるされています。
液が1L入れられます。
 母のお尻の穴にオリーブオイルが塗られます。
私にも塗られます。
先生は嘴管にもオリーブオイルを塗ります。
 母のお尻の穴が開かれます。
私のお尻の穴も同時に開かれます。
ピエールにお尻の穴を見られていると思うと、ちょっと恥ずかしくなります。

 母に嘴管が挿入されます。
母は「あ〜ん。」という声をだします。
私にも嘴管が挿入されます。
思わず、「う〜ん。」という声が漏れます。
 先生はコックを開きます。
母は「あ〜ん、あ〜ん。」という声を出します。
同時に私のお尻の穴に、あたたかい液が静かに、しかも連続して
侵入してきます。
いいきもちです。
思わず、「う〜ん、う〜ん。」という声が漏れます。

 おなかが次第に圧迫感を感じます。
苦しくなって、そろそろ限界です。
そのとき、コックが閉じられます。
先生の声が聞こえます。
「1L入りました。
 今度は排出です。
 おなかに力を入れて、その姿勢のまま、いきんで下さい。」

 母が声を発します。
「あん、あん、あ〜ん。」
私もそれに呼応して声を発します。
「うん、うん、う〜ん。」
すると、おなかから液がチューブを通して、ベッドの横のつぼに流れ出ます。
ミントとカモミールのおかげで、いやなにおいは感じません。
先生が言います。
「そう、そう、その調子、もっと、いきんで下さい。
さらに、母がいきみます。
「ああん、ああん、ああ〜ん。」
続けて私も、
「ううん、ううん、うう〜ん。」
また、おなかから液が排出されます。

 この動作をしばらく繰り返します。
また、コックが切り替えられ、液が注入されます。
こうして、1L毎に、液の注入と排出が繰り返され、大浣腸は終わりました。
排出される液はすっかり透明になり、母子ともどもおなかはきれいになりました。
おなかがすっきりして、とてもいい気分です。
母と私にはすっきりした笑顔が戻りました。

 母は先生とピエールにお礼を言います。
「おかげ様で、おなかがすっきりしました。
 次回は3日後にお願いいたします。」

  私達はお二人にお別れをしました。
 私達は我が領地特性のワインとブランデーをお二人に手渡し、
 お別れをしました。
 
 その後、私達はこの大浣腸を1カ月間に10回受けました。
私はピエールに浣腸をしてもらって、幸せでした。
 母は母で、アラン先生に浣腸をしていただいて、喜んでいます。
でも、お互い、家庭もちなので、程々にしなけりゃね。

<浣腸カウンタ>
  排便浣腸10回+大浣腸10回をプラスして、35回になりました。

<その26>
 いよいよ王様主催の舞踏会が3日後に迫りました。
友人のクリスチーヌ、カトリーヌ、ブリジット、オリビア、それに私の
5人はそろってこの舞踏会で、この国の社交界にデビューするのです。
そして、皆あの儀式を受けて、魔女ではないことを王様の面前で示すのです。

 学校では友人達との会話はもっぱら舞踏会やあの儀式のことが話題になります。
ブリジットが言います。
「エリー、最近一段ときれいになったけど、何か秘密でもあるの。」
オリビアが言います。
「もしかして、好きな人ができたんじゃないの。」
また、ブリジットが言います。
「エリー、浣腸を始めたんじゃないの。」

 私は答えます。
「そうなの、母と一緒にお浣腸を始めたの。
 もう10回経験しちゃったわ。」
 
  ブリジットはなおも言います。
「そう、それわよかったわ。
 エリーだけ、浣腸の経験がなかったから、私達皆心配してたの。」
 
  オリビアが言います。
「それで、ご気分はどう。
 お肌が一段と張りが出て、調子よさそうに見えるわ。」

  私、答えます。 
「そう、確かに、おなかもお肌の具合はいいわ。
 それに、気分もいいわ。」

  オリビアが付け加えます。
「何たって、浣腸はいいわね。
 私もう100回以上したわよ。
 ますます病みつきになりそうだわ。」
 
  ブリジットが言います。
「私もそうよ。
 それから、舞踏会の日は朝お通じをがまんしなきゃいけないわよ。
 何しろ、儀式のときうんちがでなかったら、大変だからね。
 魔女にされるのはまっぴらごめんこうむりたいから。」

 友人達の情報はありがたいものです。
私もやっと儀式に備えての心構えや準備が整った気がします。
儀式に少しばかり自信をもって臨めそうに感じました。

 それでも、私達若い女の子が、多くの人達の面前で浣腸されるなんて、
考えると、恥ずかしく、どきどきします。

<浣腸カウンタ>
変わらず。35回です。

N E X T


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