放 課 後
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「これが終わったら行けるんだから…」
只今6限目の授業中。期末試験前という事もあり、授業はややペースアップしていた。だが、今の聡美には、そんな事はどうでもよかった。
授業が始まって暫くした時、聡美のお腹は「ヒクッ」とした様な気がした。いや、実際に蠕動は始まっていた。成長期で、なおかつテニス部にいる聡美は、男子顔負けの食欲を誇る。3食の他に、部活前と夕飯後にも何かを食べていた。
当然、食べる分だけ便も出る。この当時は、太くて長い便の排泄は日常茶飯事であった。ただ、それもあくまで自宅での話。学校ではなかなかする勇気がなかった。やむを得ずする時は、決まって人気のないトイレを見計らうのが常であった。
おまけに今朝は寝坊をして、朝の排便をする時間がなかった。一昨日の夜にしてから、昨日・今日と出していない。便秘とまでは言えないが、体内に存在する便は、かなりの量におよぶと思われる。ご飯だけでも1升半・パン類等の補食を含めたら、大腸のかなりの容積を未排泄の便が占めている事は間違いない。
更に、お昼休憩に、体育館で友達とバレーをして、400〜500ccの水を飲んだ。従って、膀胱もパンパンになっている。想像がつくだろうが、尿と滞留便がお互いを主張しあって、双方を我慢しなければならないのだ。更に、大量の水が腸を刺激したらしく、便意は矢の如く腹部を突き刺す。下痢でもないのに、我慢をするのがこんなに苦しかった事はは、今まで記憶にない。
よっぽど先生にトイレに行かせてもらおうかと考えたが、乙女街道を進む年頃の聡美には、できない相談だった。平静を装いながら、残り数分まで漕ぎつけた。だが、ここからがいよいよ長い。聡美の頭の中は、どこのトイレに行くか、しかなかった。
候補は3つ。 @図書室横 A体育館そば B理科室横
距離は、近い順からB@A。@Bは方向的には同じだが、Aは逆方向になる。但し、Aには校内唯一の洋式トイレがある。
便はともかく、しゃがみ切る前に尿を撒き散らしたらどうしよう、という懸念があり、聡美は迷っていた。教室は3階であり、理科室は同じ階の端。70bくらいか。図書室はその真下の2階。但し、理科室は、同じ様な事を考える同級生に見つかる心配があった。現に、聡美自身、先に入っていた同級生の激しい下痢の音を聞いた経験があった。彼女がすごく恥ずかしそうな表情で出てきたのを見て、他人事とは思えなかった。それを言ったら、2階も同じ事。対象が下級生に変わるだけで、人に出くわす可能性は同じと考えていい。
然るに、回り道は許されない。体育館そばなら、部活も試験休みだし、人は余り来ないだろうと高を括って、直行する事に決めた。
そんな事を考えている内に、漸く授業も終わった。聡美は、教科書とノートを急いで乱雑にしまいこみ、目的地に一路邁進した。階段と廊下・渡り廊下で数百b。不発弾を抱えて歩いているのと同じなので、急いでるつもりでも、自分でも苛立つくらい歩調はゆっくりだった。
それでも、5分くらいかけて、やっと辿り着いた。お尻の穴は、もう半開き状態だった。尿意も、もはや鈍痛に変わり、外的な刺激を与えたら間違いなく破裂しそうだった。
待ち焦がれた洋式トイレ。最後の力を振り絞って、一番奥の個室に向かって歩いた。
だが、そのドアには、無常にも『故障中』の貼り紙がされていた。開けてみると、詰まって水位が便座近くまで上がっている。
「そんなぁ…」
遠路はるばるここまで来た理由の半分は、洋式を使いたかったからである。それが潰えた今、悲嘆は当然だ。しかし、そんな暇はない。すぐさま隣の和式の個室に入り、ロックと同時にカバンを床に放り投げ、ブルマとパンツを一緒に脱いで、カバンの上に置き、スカートを捲り上げ、膝を開き、両足の踵を上げ、蹲踞の姿勢をとった。
「シャーッ、シャシャシャーッ、チリチリチリプシャーッ」太い奔流がほとばしる。ただ、膀胱炎寸前まで我慢していたがために、段階的にしか出ない。
1分半ほど放尿し、だいぶ膀胱も軽くなってきた。その間にも、肛門は開き始めていた。残尿感はまだあるが、大便もかなり切迫しているため、とりあえず排便に取りかかる事にした。足幅をもう少し開き、爪先を開き、両足の踵を便器の縁に乗せ、内股を寄せて、そこをお腹にくっつける体勢をとった。
「ウウッ、クッ、クッ」
聡美は息みをかけた。便の先端の秘結部は、穴から顔を覗かせていた。何度か踏ん張ると、ポロポロと数個の小さな塊が便器に落ちた。その間にも、秘部を伝ってダラダラと尿が垂れ落ちる。直腸の便が尿道を圧迫して、かつ水圧が下がった今、尿はこんな調子でしか出てこない。お腹を手で押さえても、お尻を両手で抱えても、便はなかなか出てこない。
聡美は、更に両足の幅を開き、爪先を真っすぐにして、両足の踵を上げ、背中を目一杯屈めて気張った。
「うっ、フン、フンッッ!」
「ウウウウッッ!」
少しずつ欠片が出る。大きさはまちまち。足の小指の爪程度のものから、小豆大、煮豆大のものまで。だが、これだけ頑張ってもガスは出ない。腸にぎっしり詰まって、ガスの出る隙間がないという事か。時々、前の仕切りに手を添えながら、スカートの裾を絞って掴み、かつその手でお腹を押さえつつ聡美は踏ん張り続ける。下に落ちた粒状便の数々は、色素が溶け出し始め、周囲の水をその色に染め始めている。
10分近く頑張り、粒状便はほぼ出し切った。聡美は一旦立ち上がり、足腰を休めた。ただ、立った事で便が奥に引っ込むのを恐れ、上体は前屈みのままで、お腹のマッサージは続けていた。膝をわずかに曲げ、お尻を突き出すという、恥ずかしい体勢のまま。お腹の奥の方では、ゴボゴボと発酵した様な感覚がある。
数分休んで、戦闘再開。最前までとっていた体勢に戻る。疲れるが、これが一番力が入るのだから仕方がない。
頭がおりた感覚がした。勝負所である。歯を食いしばり、体中のあらんばかりの力を下腹部にかけた。
「メリ…メリ…メリメリメリ…」太い便が動き始めた。聡美の肛門を限界まで開き、頭から暫くは一定の太さと硬さで出続ける。
お尻の高さは地面から15cmくらいだろう。そこから便器の底に着いたかどうかという所で、便は一度切れた。と言うか、継ぎ目で割れたと言う方が正確だった。
「ズチャッ」便全体で、底の水を鞭の様に叩いた。ほぼ真っすぐに、便器の端から水溜まりまでの長さの便が横たわる。
続いて2本目。斜めに割れた便が、その部分を頭にして出てくる。気持ち程度細くなったが、まだ充分な太さで出てくる。勢いはこちらの方が強い。排泄音も、ヌルヌルヌルッ、に変わる。長さは約半分。
「スーーッッ、ブビバッ!ブビビビッ!」2本目が出終わると、溜まっていたガスが出た。それとほぼ同時に、尿道の障害物がなくなった事で、残尿が再び勢いよく出た。これで膀胱はカラになったものと思われる。後は排便だけに集中できる。
さほどの力がいらなくなった3本目以降は、再び踵をつけてしゃがみ直し、細い切れ切れの軟便が十数本、間髪を入れずに出た。色はかなり明るくなってきて、酸味がかった臭気を漂わせる。だが、軟便が一段落しても、聡美のお腹の張りは消えなかった。授業中、お腹の奥の方でゴボゴボと音を立てていた感触が、まだ残っている。こういう時は、無理をせずに待つのが最良の策だと聡美は考えた。近い内に、再び強烈な便意に変わるだろう、と。
ただ待つのも詮なき事。とりあえず、排泄の後始末をする。前と後ろ、秘部を拭い、水を流す。
当然だが、太い便は流れない。おまけに通常より硬い。聡美はペーパーを手にグルグル巻きにして、便を割ってどうにか流した。ガスが少しずつ出始める。先程の乾いた様なものではなく、熱いのが少しずつ出てくる。いっそ一気に出てくれたら楽になれるのに…。
ただ、ガスが熱いという事で、聡美は三度臨戦体勢に入った。お腹は張っている。下腹部を手で刺激する。
立ち、しゃがみを数度繰り返す内に、ガス混じりの汁便が僅かに出た。更に、数分後、「ドドドドドオォォッッ!ピチピチピチピチドドッ!ビビビビイッッ!」と、激しい音を立てながら、聡美は下痢状の軟便を便器に一気に叩きつけた。水分が多めの、下痢に近い軟便だった。
殆どスッキリした。だが、まだ若干残っている気がした。もう少し頑張ってみたが、出るのは音のないガスばかりだった。仮に再び便意を催しても、この程度なら家まで我慢できそうと判断し、聡美は再びお尻を拭き、パンツとブルマをはき直し、身繕いをして、水を流し、トイレを後にした。
尚、余談になるが、トイレを詰まらせた張本人は、先程の授業をしていた英語の女教師だという噂が、後日流れた。そう言われてみれば、やけに爽快そうな顔をしていた様にも見えた。聡美自身が逼迫していたからそう見えただけかもしれないが…。
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