SPACE銀河 Library

作:えり子

暑中見舞い

 (その1)
 
 私はえり子、21才、大学生です。
都内の大学の理学部で化学を専攻しています。
どこにでもいるごく普通の女の子です。
音楽や旅行が好きです。
最近はインターネットもやっています。
 そのほかに、私は特別好きなことがあります。
それはお浣腸です。
なぜ浣腸が好きかですって。
それは、ありがたいことに、これまで、多くの先生にお浣腸のことを
教えていただいたからですよ。
 どう言う風に教えてもらったのかですって。
それは今から1枚ずつ書く、暑中見舞状を読んでいただければ、
おわかりになります。

 (その2)
 
 先生は小学6年のときに私のクラスの担任をしていただきましたね。
先生は若く、ハンサムで、活動的でした。
私、先生をお慕いしていました。
でも、ちょっと残念でした。
それは先生に美人の奥さんがいらっしゃったことです。

 先生はユーモラスでもあり、よく冗談やジョークを言われましたね。
皆で、かべ新聞を作るとき、先生は糊のチューブを絞り出して、
紙の上に、こんもりと、とぐろを巻いて、乗せましたね。
そして、
「これ、えり子のうんちだぞ〜。」
 って言われました。
私、ちょっと恥ずかしかったです。
私、あんなにたくさんうんち出ませんよ。

 お正月に友人のひとみと一緒に先生のお宅へ遊びに行きましたね。
奥様と4人で百人一首をしました。
楽しかったです。
おかげで、私、短歌や俳句が好きになりました。

 帰りには車で送って下さいました。
あの車、メーカも車種も知りませんでしたが、スポーツカーのような
カッコいい車でした。
狭いけど、後ろの席に私とひとみが乗りました。
 途中でガソリンスタンドに入りました。
そのとき、ちょっと驚きました。

 先生、私に、こう言いました。
「今から、えり子に浣腸をするぞ。」
ガソリンスタンドの店員さんがノズルをもって、私の席の後ろに来ました。
 その車はガソリンの給油口がサイドではなく、後部にあったのです。
丁度、私のお尻の位置でした。
 ノズルがお尻に挿入されたようで、本当に私、浣腸をされているような
気分になってしまいましたよ。

 先生、どうかお元気で。
さようなら。

 (その3)
 
 B子先生 暑中お見舞い申し上げます。 えり子

 先生は中学のときの担任で、国語の先生でした。
先生には詩や俳句の作り方を教えていただきました。
その影響で、今、私は俳句を趣味にしています。
先生からいただいたアポリネールの詩集は今でも愛読していますよ。

 先生の家はご両親が広い畑をおもちでした。
野菜や果樹を多く栽培しておられました。
先生のお宅へ遊びにうかがうと、いつも桃や葡萄、梨、トマトなどをいただき
ました。
新鮮で、とてもおいしかったです。

 日曜日には駅前広場で朝市が開かれています。
先生はお母さんと、おにぎりやおこわ、漬物、野菜、果物を朝市に出されて
いましたね。
わがやも朝市に出かけ、先生から多くのものを買いました。
おにぎり、おこわ、お漬物、野菜は大変おいしかったです。

 でも、ある日、誰かが先生の店で買ったものを食べて、腹痛を起こしたと
保健所へ届け出たんですね。
 早速、保健所の職員が先生の御宅に行き、先生とお母さんの検便を
したんでしたね。
 先生はお尻の穴に直接採便棒を入れられたんですね。
それは大変でした。

 でも、私、ちょっとばかり、うらやましかったです。
一度、採便棒を経験してみたいのです。
あれって、どんな感じでしょうね。
ロングノズルの浣腸を挿入された感じでしょうか。
でも、男性職員からされるのでは恥ずかしいですね。
先生、きっとあれは何かの間違いです。
 頑張って下さい。
さようなら。

 (その4)
 
 C子先生 暑中お見舞い申し上げます。 えり子

 先生は中学のときの、養護の先生です。
私は3年A組で保健委員をしていたえり子です。

 保健委員の大きな仕事は検便を集めることでした。
いつも、女子が数人未提出でしたから、私、苦労しました。
 先生はこう言われましたね。
「出さない子は浣腸します。」
私、これ冗談と思っていましたが、本当だったんですね。
 実際、ひとみがとうとう、先生に浣腸をされちゃいました。

 皆、先生のことを浣腸先生と呼んでいたのをご存じでしょうか。
私、保健委員だったから、浣腸のとき、よく立ち合いました。
頭痛、発熱、腹痛、熱射病の子を保健室へ連れて行きましたが、皆、先生に
浣腸をされちゃいました。
 あの、使い込まれた青い浣腸器で・・・。
 でも、皆、先生から浣腸をされると元気よくなりましたね。
よかったです。

 あの青い浣腸器はまだ健在でしょうか。
あれって、今まで何人の子のお尻の穴に入ったんでしょうか。
私、ちょっと心残りがあります。
それは私自身が先生に浣腸をしてもらえなかったことです。
あの青い浣腸器で浣腸されたかったです。
 お元気で。
さようなら。

 (その5)
 
 D子先生 暑中お見舞い申し上げます。 えり子

 先生は高校のとき、担任をしていただきました。
先生は保健がご専門でしたね。
 ある日、先生はクラス全員の健康アンケートを取られました。
その結果を集約されて、私達にこう言われましたね。
「皆さんに便秘の人が多いのには驚きました。
 これはいけないことです。
 便秘を放置していてはいけません。
 のぼせで、勉強に集中できません。
 すぐ、浣腸すべきです。」

 そして、驚いたことに、黒板に絵を書かれましたね。
ハート型のお尻を書きました。
そして、いちじく浣腸が挿入される絵をそれに付け加えました。
あれには驚きました。

 先生は更に講義をされました。
「いちじく浣腸は肛門の近くしか液が入りません。
この辺です。
だから、軽い、初期の便秘にしか効きません。
 病院の浣腸はこうです。
おなかの奥まで、液が入るから、よく効くのです。
便秘がひどいときは病院に行って、浣腸をしてもらいましょう。」

 あれは名講義でした。
先生が黒板に絵を描かれたのには驚きましたよ。
今でもはっきり覚えています。
 実は私、先生におわびしなければなりません。
あのアンケート、本当は便秘でもないのに、友人達と申し合わせて、
ふざけて、便秘って書いたんです。
でも、そのため、先生から浣腸の講義を受けることができました。

 私、今、先生に教えていただいた通りに、浣腸をしています。
先生お元気で。
さようなら。

 (その6)
 
 E子先生 暑中お見舞い申し上げます。 えり子

 先生は高校のとき、音楽を教えて下さいましたね。
先生は若く、美人で、美しい声をしておられ、あこがれていました。
 私はピアノが得意だったので、先生にはよく目をかけていただきました。

 先生は冬休みに入院されました。
声帯ポリープの手術をされましたね。
あのとき、私、お見舞いに行きました。
私の花を受け取って、喜んで下さって、ありがとうございました。

 まだ、声があまり出せないのに、いろいろ話をして下さいました。
先生のあの話には驚きました。
「手術の前に、浣腸をされて、大変だったわ。
 こんな大きな浣腸だったのよ。
  先生は手で輪を作られましたね。

 先生のような美女でも、うんちをするんだなと、改めて気がつきました。
私、実は先生がうらやましかった。
 私、浣腸されたかったんです。

 先生は近々結婚されるそうですね。
おめでとうございます。
早く、元気な赤ちゃんを生んで下さい。
でも、その前にまた浣腸がありますよ。
 いいな、いいな。
お元気で。
さようなら。

 (その7)
 
 G先生 暑中お見舞い申し上げます。 えり子

 先生は高校のとき、社会科を教えて下さいましたね。
先生は小柄で、顔が四角で、出っ歯で、口の悪い友人は先生のことを、
北京原人と呼んでいました。
 先生の授業はなぜかよくお尻に関する話しがしばしば出てきましたね。
楽しい講義を思い出しています。

  初めは古代人の話です。
「北京原人などの古代人は裸で生活していたんだぞ。
 犬や猫と同じように、人前でお尻の穴を見せても平気だったんだぞ。」

 次は世界史で、オシリスという王様のことでした。
「どうだエッチな名前だろう。」
 と言われました。

  さらに、マルキド・サドという作家について、
「この人はSMの元祖で、女性を縛ったり、浣腸したりするのが得意
 だったんだ。」

  フランス革命のルイ14世についてです。
「この王様は浣腸の世界記録保持者だぞ。****回行ったという記録が残されて
 いるんだぞ。」

  東洋のある国について、
「*国では、トイレの扉はないか、あっても下があいていて、皆人前で平気で
 うんこしているそうだ。」

  倫理、現代社会も教わりました。
「君たちの生き甲斐はいったい何だ。
 毎日、ごはん食べて、うんこして、その繰り返しでいいのかな。」

「薬害エイズは、製薬会社と病院の癒着が原因だが、薬好きな日本人の体質にも
 問題がある。
 君達女生徒に一番多いのが便秘だな。
 これは薬に頼っちゃダメだぞ。
 食事や運動が第一、それでも苦しいときは浣腸、これおすすめ。」

 とにかく、何かと下の話しが多かったです。
でも、さらりと言われたので、陰湿な感じはなく、皆クスクス笑うのでした。

お元気で。
さようなら。

 (その8)

 H子先生 暑中お見舞い申し上げます。 えり子

 先生は高校のとき、国語を教えて下さいましたね。
先生はハイミスで、牛乳びんの底のようなメガネをかけておいででした。
 私、中学までは国語が好きだったんですが、高校ではあまり好きでなくなり
ました。
 と言うのも、私、先生と何故か相性がよくなかったのです。
私、クラスの男の子から割りと人気があったんです。
その辺に原因があると私はにらんでいます。
 授業中、私、先生の質問に答えられないことがありました。
そのとき、先生は言われました。
「男の子にお尻を追いかけさせてるから、こうなるのよ。」

 ある日、国語の教科書を予習していて、ちょっと恥ずかしい箇所があるのに、
気がついたのです。
そのとき、何か悪い予感がしました。
 翌日の授業のときです。
先生は言われました。
「今日は教科書の*ページを開いて下さい。
 太宰治の富岳百景です。
 えり子さん、朗読して下さい。」

 やはり、予感的中です。
まだ、浣腸がきらいな頃、浣腸を宣告されたときのような気分です。
しかたがありません。
私は教科書を読み始めました。
「富士には月見草がよく似合う。
 ・・・・・・・・・・
 井伏先生は放屁なされた。」
 
 教室がドッと笑いに包まれました。
 
 夏休みの直前のある日のことでした。
先生はしかめ面をして、腰を引いて、奇妙な格好で、廊下を歩いておいででした。
何か変だわと私感じました。
 夏休みになって、友人が私に耳打ちをしてくれました。
「H子先生、入院されたそうよ。
 そして、近々、手術をされるそうよ。」
「えっ、どこの病院?」
「*肛門科医院よ。」

 先生、もうあの病気は回復されたでしょうか。
お元気で。
さようなら。

 (その9)
 
 F子先生 暑中お見舞い申し上げます。 えり子

 私は先生のピアノ教室で、小学1年から高校を卒業するまで、
ピアノを教えていただきました。
おかげで、私、ピアノが大好きになりました。
音楽の道には進まなかったけど、私はピアノと一生つき合って行きます。
今でも毎日ピアノを弾いていますよ。

 先生の教室で練習したことを思い出しています。
発表会に備えて、猛練習を積んでいました。
よい仕上がりになっていました。
 ところが、発表会の直前になって、私、急にへたになるんです。
先生はその原因がわかっておられて、
「えり子さん、おなかの調子が悪いんじゃないの。
*医院で診てもらったら。」
と言われましたね。

 先生の言われる通り、発表会が近づくと、私、緊張して、便秘に
なっちゃうんです。
そのため、おなかが痛くなって、練習どころではなくなるんです。
 そして、近くの*医院で私、浣腸をしてもらうと、それが解消して、
ピアノの調子が 戻るんです。
戻ると言うより、一段とうまくなるんです。

  私は先生に報告しました。
「昨日、私、浣腸をしてもらいました。
 もう大丈夫です。」
先生は言われました。
「そう、それはよかったわね。」

  それから、私、発表会や演奏会の度に浣腸をしてもらってます。
だから、私、ピアノがぐんぐんうまくなったんです。
ピアノがうまくなったのも、浣腸のおかげなんです。

  私が東京に出るとき、先生プレゼントを下さいましたね。
箱を開くと、ガラス製の浣腸器が出てきました。
私、とてもうれしかったです。
 今でも大切に使っています。
先生も、便秘をなさらないようにして、お元気で。
さようなら。

 (その10)
 
 I先生 暑中見舞い申し上げます えり子

 先生は私の実家の近くで、小児科医院を開いていらっしゃいますね。
あれは私が中学生の頃でした。
母の実家から送られてきた柿を食べすぎて、私、うんちが出なくなったんです。
すぐ先生に診ていただきましたね。
先生はただ一言、
「浣腸」
と言われましたね。

 私、浣腸をしていただいて、おなかが急に楽になって、生き返ったようでした。
その後、高校を卒業するまで、しばしば先生に診ていただき、、いつも先生の一言、
「浣腸」
で、私、助かったんです。

 でも、風邪のシーズンはちょっといやでしたよ。
患者さんが多く、私、父兄の目の前で何度か浣腸されちゃいました。
でも、浣腸のきもちよさを教えていただいたのは、先生です。
今でも感謝しています。
 お元気で。
さようなら。

 (その11)
 
 J先生 暑中見舞い申し上げます。 えり子

 先生は私の実家のある市内の胃腸科病院の先生ですよね。
先生に私、大腸検査をしていただきました。
先生は私のお尻の穴に指を入れて、指をぐりぐりとかき回して、直腸に異常がないか調べて下さいました。
 あれ、不思議な感覚でしたよ。
きもち悪いような、きもちがいいような、そして、うんちを出したくなるような
・・・。
 そして、お尻からカメラを入れて、大腸も丁寧に検査して下さいました。

 カメラに黒っぽいものが写し出されました。
私、心配になって、先生に質問しました。
「あれ何ですか。」
先生は教えて下さいました。
「便です。」
  あのときは恥ずかしかったです。
ちゃんと、検査していただいて、ありがたかったです。
 私、先生に、異常ありませんと言われて安心しました。

 でも、私、先生に謝らなければいけないことがあるんです。
前の晩に飲むよう言われた下剤を飲みませんでした。
しかも、前日に食べてはいけないと言うものばかりを食べました。
海藻やきのこなど、消化の悪いものです。
 だから、ニフレックを飲んでも、おなかがきれいにならずに、
看護婦さんに、2人がかりで、浣腸をされました。
あれはうれしかったです。
作戦は成功でした。
でも、悪いことをしてすみませんでした。
 また、受診しますので、よろしく。
お元気で。
さようなら。

 (その12)
 
 K先生 暑中お見舞い申し上げます。 えり子

 先生はわが大学の研究室の助教授です。
いつも私をご指導していただいてありがとうございます。
先生は気鋭の学者です。
 ご立派ですけど、お酒を飲むとエッチなお話をなさいますね。
あれ、楽しいです。

 先日、先生、元気がなかったですね。
「おれはがんかも知れない。」
なんて、おっしゃってましたね。
あの日、先生は大腸カメラの検査を受けられたんですよね。
でも、結果は異常なくて、よかったですね。
次の晩、コンパでのお酒、さぞ、おいしかったでしょう。

 先生、こう言われましたよ。
「最近、大腸がんが増えているんだ。
 えり子君も若いと言って、安心していてはだめだよ。
 若くても、大腸検査を受けた方がいいぞ。
 今度、僕と一緒に受けようよ。
 そして、いっしょに浣腸をいっぱいしてもらおうよ。
 お尻からカメラを入れて検査をすると、安心だよ。」

 せっかくですが、先生とご一緒は遠慮させていただきます。
だって、私、昨日3度目の検査を受けたばかりなんですよ。
浣腸もたっぷりしていただきましたよ。
 先生お元気で。
さようなら。

 (その13)
 
 L先生 暑中お見舞い申し上げます。 えり子

 先生は私の研究室の教授でいらっしゃいます。
ご指導よろしくお願いいたします。
先生はその道では大変な権威でいらっしゃいますよね。
そんな偉い先生でも、おもしろいことを言われますね。

 先日、先生といっしょに道路を歩いているとき、薬局がありました。
そこにはぞうざんのシンボル人形が置いてありました。
先生は言われました。
「これはS製薬のシンボル人形だね。

 僕が若いときのことを話そう。
全国どこの薬局にも、大きないちじく浣腸の置物が置いてあった。
高さは50cmくらいはあったかな。
今でも、田舎の薬局に行けば、見られるかも知れないな。

 そう言えば、僕が子供の頃は浣腸が全盛だった。
おなかを壊しては浣腸、熱があれば浣腸、ごほんと言えば浣腸、
そう言う時代だったんだ。
 えり子君、君なんか、浣腸は経験ないだろうな。」

 先生、私、ぜひその大きないちじく浣腸を見学したいです。
それに、私、浣腸は経験していますよ。
それも、もう100回くらいはね。
先生より多いかも知れませんよ。

 ああ、そうそう、先生に謝らなければいけません。
研究室の備品として、実験用プラスチックシリンジがたくさんありましたが、
私、内緒で1本いただきました。
それに、ドラム缶に入ったグリセリンが数缶ありましたが、これも私、
その中からこっそり、1Lほどいただいたのです。

 そう言えば、先生、こうおっしゃっていましたね。
「研究室に新しく、女学生が来ると、突然グリセリンの使用量が増える・・・。」
なんて・・・。
すみません。
どうかお許し下さい。
 お元気で。
さようなら

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