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ある看護婦の話から−昭和33年頃 投稿者:浣腸のある風景 投稿日:2017/09/18(Mon) 10:06 No.1036

小児科に転属になって少し経った頃のことでした。
私が勤めていた所はその地域では大きな総合病院で、外来小児科はいつも多くの患者さんが来ていました。
ある朝、その待合室に近所のMさんの姿を見かけたのです。坊ちゃんを連れていました。
「何か食べたものが当たったのか、お腹が痛いと言うんです」
いつも診てもらう近所のS医院が休診とのことで、Mさんはちょっと離れているこの病院に来たとのでした。
「ふーんお腹痛いの、大丈夫、すぐ治るから」 不安げな坊ちゃんにそう声を掛けた私でしたが、同時にある思いが巡りました。
子供が腹痛というとこの病院ではほとんどの子がある処置を受けることになるのです。そう、浣腸です。
もちろん症状にも因りますが食あたりが疑わしいとなれば避けられないでしょう。坊ちゃんは今年で10歳のはず、見かけるたびに
成長を感じるも、まだやんちゃさも残る可愛らしい子です。もし浣腸となったらこの子はどんなふうに処置を受けるのかしら?
やっぱり泣き出しちゃうのかな・・・なんて思ってしまいました。

そしてどの先生が坊ちゃんを診るか分からないところで、はたして私のいるA先生の診察室にMさんが来たのです。
診ると坊ちゃんは消化不良を起こしており、原因は食べ物のほか便秘も指摘されました。ここ数日排便していなかったようです。
A先生はあっさり浣腸を宣告しました。Mさんによれば坊ちゃんは普段は元気な子、ですので腹痛は一過性のものでしょうが、
それでまさかこの病院で私が坊ちゃんに浣腸することになるとは思ってもみませんでした。
浣腸というと泣き出したり嫌がって暴れる子もいるなか、坊ちゃんは素直な良い子でした。私は手を掛けることなく浣腸して
あげられました。顔を上気させて我慢する姿もどこか可愛らしいものでした。

それからしばらく経ってMさんと会いました。坊ちゃんはあれからは元気のようでMさんは愉しそうにこう話すのでした。
「子供だからアイスクリーム好きでしょう。食べ過ぎにはいつも注意してますけど見つけたらこう言うんですよ。
『お腹痛くなったらお姉さんのところ連れて行くからね』ってね。(笑)」

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